「はまかぜ1号」走る!

というわけで大阪を定刻に発車し、すぐに案内放送が始まります。気動車特有のオルゴールが聴ける列車も減りましたが、今日は調子が悪いのかメロディの途中から始まっていました。はまかぜは持ち前のハイパワーを生かして涼宮ハルヒの郷を通過し、三ノ宮・神戸と止まって兵庫県内のアクセス特急としての役割を果たしますが、明石海峡大橋が見える頃にブレーキが掛かり止まってしまいそうなスピードに。車掌曰く「前の新快速で急病人発生」とのことで、結局姫路到着は7分ほど遅れました。



ホロ:「ここが“涼宮ハルヒ”の郷かや?」
駅長さん:「そうだよ。春になると桜がきれいなんだ。今度、一緒にお花見しに行こうか」
 
ホロ:「お、海が見えてきたな。あの橋はどこへ向かっておるのじゃ?」
駅長さん:「あの橋は“明石海峡大橋”と言って、本州と淡路島を結んでいるんだ。もう少し行くと、反対側に日本標準時を指し示す天文台があるよ」

姫路からは播但線に入ります。その昔は播但線内をノンストップで通過していましたが、今はいくつかの駅に止まっていきます。また寺前までは電化され、(お古とは言え)103系が都市近郊輸送を担っています。大阪は雨降りだったものの、姫路の辺りで晴れ間が出始め、なんとか雨は大丈夫そうです。沿線の学校ではプール開きが済んでいて、夏は着実に近づいています。大幹線の山陽本線からローカル線である播但線に入ると、まずレールのジョイント音が小刻みになります。あと、高速化されていない単線区間なので、交換駅に入るとき出るときには大幅な減速を余儀なくされます。これがローカル線の醍醐味と言ったところで、車販のコーヒーを飲みながらの至福の一時です。寺前を出ると、それまでの都市近郊っぽい雰囲気から山に分け入っていきます。と同時に播但連絡道の高架橋が見え始め、「はまかぜ」の行く末に脅威を与えています。


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ホロ:「田んぼは田植えも終わって青々としているのぉ。これぞ日本の初夏の光景じゃな」

和田山からは山陰本線に入ります。山陰本線も、城崎温泉までは「北近畿ビッグXネットワーク」として電化&高速化されていて、走りは快適そのものです。で、丹後半島への入り口・豊岡駅に着き、491系電気検測車やこちらもゴールが見え始めた183系「きのさき」と交換して発車しようとした瞬間、いきなり止まってしまいました。放送によれば「エンジンがストップしてしまった」とのこと。いやはや、ノスタルジックな列車ではありますが、やっぱり寄る年波には勝てないんでしょうかね?
気を取り直して運転再開し、最後の停車駅・香住を出ると、今日のクライマックス・餘部橋梁に差し掛かります。トンネルを出ると橋梁に差し掛かり、橋梁からのパノラマに目を奪われます。この橋梁をゆっくり通過すると餘部駅です。ここにも多くの写真屋さんがいて、「はまかぜ1号」を待ちかまえていました。これなら折り返しの「はまかぜ4号」も少しの待ち時間で撮れるので、かなりの数の写真屋さんがいるのでしょう。餘部橋梁を渡れば、まもなく終点の浜坂です。


 
駅長さん:「ほら、餘部橋梁に差し掛かったよ。ここからの眺めは最高だ!」
ホロ:「そうじゃの。でも、これくらい高いと下を見るのが怖いな」
ホロ:「お、終点の浜坂に着いたのぉ。さすがに4時間近く乗っていると疲れるわ」