唯一無二の特急車両

というわけで、24.3ダイ改まであと1週間になりました。そろそろ葬式鉄が跋扈し始めるころかと思いますが、「駅長さん」もその流れに乗って葬式鉄ツアーを決行します。まず1日目は、小田急JR東海が相互乗り入れしている特急「あさぎり」号用の371系への乗車です。371系JR東海でも1本しかない、珍しい編成です。
で、「あさぎり7号」に乗るべく新宿に向かうのですが、いつものように慌しい中で準備をし、大急ぎで新宿に向かいます。新宿についたのが発車の20分ほど前で、我らが「あさぎり7号」の隣には同じく16日をもって引退となるHiSE「はこね43号」が停車していて、ファンはもちろんのこと、一般の利用客もカメラを向けていました。17時を過ぎ、夕方のラッシュ帯なので、発車時刻が迫ると券売機には「満席」表示が出ました。この「あさぎり」パートでは奮発してグリーン車に席を取りましたが、こちらもほぼ満席で発車です。
発車すると、やはり夕方ラッシュの時間だけに足取りはかなり重たく、ちょっと気を揉んでしまいます。せっかくの2階席にあるグリーン車ですが、日もどっぷり暮れてしまい、街の明かりがゆっくりと流れると同時に、大きく開いた窓の上にはまん丸お月様が浮かび上がっています。約30分で町田に到着すると、通勤客やお別れ乗車のファンを含めたほとんどが降りてしまい、残ったのは4・5人位になってしまいました。空いた車内でビールを飲みつつお弁当を食べ、車内を見て回ると、ほかの車両もガラガラです。グリーン車の前後には売店スペースがあり、「最後も近いことだし一商売企めばいいのに」と思いますが、この乗車率では営業しても厳しいかもしれません。ま、JR東海的には300系新幹線に全精力を注ぎたいところなのでしょう。
「あさぎり」は新松田の手前で小田急線に別れを告げ、JR御殿場線に入ります。御殿場線に入ると車窓はいよいよ真っ暗になり、ほとんど何も見えません。グリーン車は乗客の乗り降りもなく、静かなものです。で、新宿から2時間で、終点の沼津に到着したのでした。