雨の中をバスは走る

というわけで、札幌駅発16時10分発の「特急・はぼろ号」に乗って、一路羽幌を目指します。沿岸バスの「はぼろ号」は高速道経由で予約制が基本ですが、札幌駅16時10分発の便は国道231号を通り定員制となっています。料金はどっちも一緒なんですが、帰りで高速便に乗る予定なので1日1往復しかない国道経由便をチョイスしてみました。


バスはトイレ・TV付きのタイプです。ちなみにTV放送はNHKBS放送が放映されていますが、海沿いの区間では電波が悪いのか画面が途切れるのもしばしば。ちょうど大相撲中継をやっていましたが、取り組み直前に画面がフリーズし、復帰すると勝敗が付いているという状態が何度かありました

定員制ということで、混んでいたら嫌だな〜と思いましたが、札幌駅の発車場面で9名しか乗っていませんでした。バスは札幌市街を抜け、石狩市に入り、「日本海オロロンライン」の愛称の付いた国道231号を北上し始めたと同時に、国道は日本海に沿って進むようになります。途中の停留所で葬式に参列するであろう人が降りていきましたが、帰りはどうするんでしょうかね?帰りの便は翌朝になってしまうので、泊り込むのでしょうかね?浜益〜雄冬にかけては人家もほとんど無く、国道も街灯の無い区間もあって自車の前照灯だけが頼りになります。最近まで陸の孤島といわれていましたが、トンネルが完成してその状態は解消されたようです。もっとも、バスはこの「はぼろ号」しかないわけで、そういう意味では陸の孤島かもしれませんが…。

 
国道231号線に入ると海が見え始めます。バスはこのまま海沿いを延々と北上していきます

雄冬のあたりで雨が降り出してきました。国道は海沿いを走っているので、バスの左側の車窓は漆黒の闇に包まれています。ただ、沖合いに雷雲があるのか稲光が空を走ることもあり、一瞬の闇を切り裂くかのようです。増毛で小休止を取り、留萌に着く頃にはかなりの大雨になってしまいました。留萌からは国道232号線に変わり、さらに北上していきます。このあたりでは道路の路肩を示す矢印が表示されていて、それが夜になると赤く点滅し延々と続いていきます。街灯の無い通りでこの赤い矢印が延々と続くさまは、ちょっと不気味な感じがします。
札幌駅から約4時間、羽幌ターミナルに到着です。20時前ですが、雨降りも相まってさすがに街は静まり返っています。今宵の宿に身を置き、この「独り言」を綴って、お早めにお休みすることにしましょうかね。